こんにちわ、わかばダイバーです!
今回はダイビング初心者や未経験者が不安に思っていることが多い「耳抜き」について解説していこうと思います。
耳抜きは別名:圧平衡とも言われます。
耳抜き(圧平衡)はダイビングを安全、快適に行う為には大切な知識です。
誤った方法で耳抜きを行うと、耳の鼓膜を痛めてしまったり、破れてしまう場合もあります。
ダイビングはじめたいけど耳抜き出来るか心配
え!?鼓膜を痛める!? 怖い…
なんとなく耳抜きしてたけど、行う頻度や原理は知らなかった…
正しい方法、知識があれば耳抜きは怖い物ではありません。
ダイビングに対する不安、ストレスを減らすためにも耳抜きをマスターしておいて損なし!
是非最後までご覧ください!
ダイビングの始め方はこちらの記事で解説してます!↓
耳抜きの方法
実は耳抜きにはたくさんの方法があります。
バルサルバ法、フレンツェル法、マウスフル法、嚥下法など…
その中でも簡単で安全に出来る、バルサルバ法とフレンツェル法を紹介します!
バルサルバ法
手順
1.片手で鼻を摘む
2.鼻を摘みながら、鼻から息を出そうとする
最も簡単に出来て、初心者にオススメなのがバルサルバ法です。
耳抜きと聞いて多くの人がイメージする方法がバルサルバ法だと思います。
地上でも簡単に練習することが出来、耳にちょっとした違和感や音が篭っている感じに聞こえれば成功です。(※やり過ぎには注意してください。耳を痛める可能性があります)
水中で耳に圧迫感や痛みを感じている時に行うと「キュッ」という音と共に痛みが無くなり、耳抜きが出来ます。
「キュッ」って聞こえるのは私だけじゃ無いはず…?
フレンツェル法
手順
1.片手で鼻を摘む
2.鼻を摘みながら、舌の根本を上に持ち上げる
フレンツェル法は耳への負担が少なく、最も理想的な耳抜き法と言われています。
ですが、練習が必要でありダイビング初心者の方がやると耳抜き出来ない可能性があります。
ダイビングに慣れてきて、余裕が出てきた頃に潜りながら練習するといいでしょう!
耳抜きはいつ行えばいいのか
耳抜きを行う頻度は水深によって変わってきます。
一般的に耳抜きは
水深0〜5mまでは50cm毎に耳抜きを行う
水深5〜10mまでは1m毎に耳抜きを行う
水深10m以降は耳に圧迫感を感じる前に適宜行う
と言われています。
ですが、潜行していく際に「今何cm潜ったからそろそろ耳抜きだな」など考えている暇はありません。
何m毎に行うことを意識するよりも、私は「耳に圧迫感を感じる前や直後に耳抜きを行う」ことを意識するようにしています。
理由は後述しますが、耳抜きを行う頻度が多いのは、潜行直後の水深が浅い時です。
ビーチダイブなど徐々に水深が深くなるポイントは圧迫感を感じる前、直後に適宜行って行きましょう。
ボートダイブの場合は、水面から水底まで直進で潜行していくので、急激に水深が深くなります。
潜行スピードを調整しないと耳抜きが出来る前にどんどん耳へ圧力がかかってします可能性があるので、ボートダイブの潜行時は常に鼻を摘んでおき、いつでも耳抜き出来る状態でゆっくり潜行していきましょう。
一気にまとめて耳抜きするのではなく、細かく耳抜きを続けていきましょう!
耳抜き出来ない時の対処
ダイビングに慣れてきたとしてもいつもの様に耳抜きが出来ない時があります。
要因としては鼻詰まりや体調不良が考えられます。
体調不良の際にはダイビングを行わないことが前提ですが、体調不良でも無いのに耳抜きが上手くいかない場合もあります。
その時は、一度浅い水深まで浮上して耳抜きを再度行うことで対処できることがあります。
耳にかかっている圧力を一度軽減させ、細かく耳抜きを行って再度潜行していきましょう。
痛みがあるにも関わらず無理に潜行を続けては行けません。
少し痛いけど、他のダイバーに置いて行かれないように早くついて行かなくちゃ…
初心者ダイバーさんが抱きやすい思いですが、まずは自分の安全が第一。
耳抜きが上手くできない場合は一度浅い水深まで浮上したり、インストラクターに伝えて確実に対処していきましょう。それを責める人なんていません。
ダイビングはチームスポーツ!皆で助け合って、皆で楽しみましょう!
潜ると耳が痛くなる原因
これまで耳抜きの方法などを解説していきました。
これからは、なぜ潜ると耳が痛くなるのか解説していきます。
なぜ耳が痛くなるのか
ここからちょっと難しい話になります
水中に潜っていくと周りからの水圧で耳の中にある空気が圧縮されていきます。
耳の中の空気が圧縮されると共に鼓膜が内側に圧迫されてしまいます。
鼓膜はとっても敏感な組織なので圧迫されると違和感や痛みをすぐに感じます。
水深が深くなると共に水圧も強くなり、より強い力で鼓膜が圧迫されます。
一度耳抜きをしても水深が深くなるに連れて、再び耳に違和感を感じてきます。
必要に応じて何度でも耳抜きを行う必要があります。
水深が浅い時に耳抜きを頻回に行う理由
水深0〜10mまで潜ると体にかかる圧力は2気圧であり、耳の中にある空気の体積は約1/2にまで圧縮されます。
水深10〜20mでは3気圧。空気の体積は1/3まで圧縮されます。
ここで注目するのが体積の差です。
元の空気の体積は1として、水深0〜10mまで潜行した場合は空気の体積は1/2になり、その差は1/2です。
続いて10〜20mまで潜行した場合、空気の体積が1/2から1/3まで圧縮される為、その差は1/6になります。
つまり、水深が深くなるにつれて空気の圧縮は緩やかになっていくということになります。
なので、耳抜きを行う頻度も徐々に減っていきます。
これを知っておくと、前述した水深0〜5mまでは50cm毎に耳抜き。5〜10mまでは1m毎に耳抜き。以降は必要に応じて耳抜きをする理由に繋がります。
耳抜きの原理
耳抜きは圧力によって内側に圧迫された鼓膜を外側に圧力(空気)で押し戻すこと
と思っている人が多いと思いますが、少し違います。
耳の中の空気は基本的に密閉されていますが、耳菅という蓋が存在します。
耳管は鼻に繋がっており、開け閉めすることで耳内の気圧を調整する働きがあります。
耳抜きは、その耳管を開いて、圧力を逃すことをいいます。
空気が直接鼓膜を外側に押し戻しているわけではありません。
水中にいる時だけでなく、山の上に登った時や飛行機に乗っている時に耳に違和感を感じることがありますよね。
その時も、あくびや唾を飲むことで耳管が一時的に開き、耳内の圧力を調整してくれているんです。
おわりに
今回は耳抜き(圧平衡)について解説していきました!
ダイビング初心者や未経験者の話を聞くと耳抜きに対する不安が多く聞かれました。
直接痛みとして感じる訳ですから不安に思っている人が多いのだと思います。
地上で練習してもいいですし、もし不安なら事前にインストラクターに相談して自分にあったペースで潜行していきましょう!
正しい耳抜きの方法と知識を持って楽しくダイビングしていきましょう!
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